「ニオイ」は使う場面によって、「匂い」や「香り」、「薫り」、「臭い」などと使い分けられます。それほど多種多様な特徴を持つニオイを単一の評価尺度で表すことは困難で、実際ニオイには世界共通の単位がありません。
よって、ニオイには色々な測定方法がありますが、大きくはふたつの方法に分けられます。ひとつはガスクロマトグラフィ分光光度計などの機器で測定する「成分濃度表示法」で、もうひとつは人間の嗅覚によりニオイの強さや快・不快度を表現する「嗅覚測定法(官能試験法)」です。 |
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ガスクロマトグラフィ・分光光度計などの分析器を用い、臭気を構成している化学物質の濃度で表示(数値化)する方法です。この方法は分析する臭気の成分が特定されている場合には有効ですが、成分が特定されていない場合や多成分により構成されている場合には適していません。
また分析に要する費用も高く、専門的な知識も必要です。 |
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ガスクロマトグラフィなどの分析器を用い、臭気を構成している化学物質の濃度を総還元性硫黄(TRS)、全炭化水素(THC)のグループで捉えようとする方法です。 |
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ひとの嗅覚を用いて、臭気の強さを数値化する方法です。現在日本では6段階臭気強度表示法が広く使われています。また、悪臭防止法においては臭気強度2.5〜3.5に対する各物質の濃度および臭気指数の範囲内で基準値が決められています。 |
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無臭
やっと感知できるニオイ
(検知閾値)
何のニオイであるかわかる弱いニオイ(認知閾値)
楽に感知できるニオイ
強いニオイ
強烈なニオイ |
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ニオイの快・不快の程度を表示するために用いられる方法です。現在日本では9段階快・不快度表示法が使用されています。個人差や信憑性の点で補助的データとして用いられていますが、繰り返し評価では個人内の変動は小さいものの、ニオイを嗅いでいる時間の長さに大きく影響します。 |
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極端に不快
非常に不快
不快
やや不快
快でも不快でもない
やや快
快
非常に快
極端に快 |
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「臭気濃度」とは、単に臭気の濃度という意味ではなく、ニオイ(原臭)を「無臭の清浄な空気で希釈したとき、ちょうど無臭に至るまでに要した希釈倍数」と定義されています。仮に臭気濃度100とは、そのニオイ(原臭)を無臭の清浄な空気で100倍に希釈するとニオイがなくなるということを意味します。
また、ひとの嗅覚の感覚量に、より対応した尺度として臭気指数という尺度があります。これは臭気濃度の常用対数を10倍した値で表します。これらの臭気濃度や臭気指数の測定には 三点比較式臭袋法が用いられています。この三点比較式臭袋法による臭気濃度及び臭気指数の測定は、 臭気判定士が行います。 |
臭気指数=10×log臭気濃度 |
臭気指数 |
臭気濃度 |
10 |
10 |
20 |
100 |
30 |
1000 |
40 |
10000 |
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ニオイを感じる頻度を表示する方法です。臭気強度表示法、快・不快度表示法、臭気濃度表示法と比較し、より長期的なレベルでの評価時に用います。 |
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3
4
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いつでもにおわない
たまににおう
(月に1回程度)
ときどきにおう
(週に1回程度)
しょっ中におう
(日に1回程度)
いつでもにおっている |
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